大津市で8日、衝突した車2台のうち1台が保育園児13人、保育士3人の列に突っ込んだ事故で、レイモンド淡海保育園を運営する社会福祉法人檸檬(れもん)会(和歌山県紀の川市)の前田効多郎理事長らが同日夕、大津市内で会見した。

「このような痛ましい事故が発生し、大変な驚きと同時に心を痛めている。亡くなられた園児たちの未来のことを思うと本当に残念でならない。亡くなられた園児には哀悼の意を表します」と言葉をつまらせた。 同保育園の若松ひろみ園長も出席した。亡くなった「うさぎさん組」の園児について「とても笑顔のすてきな子どもたち……。すいません……。なにも言えないです………」とハンカチで顔を覆った。

散歩のときの注意事項について、「待っているときは、歩道の端で待っているようにと…」。いつもなら事故のあった横断歩道を渡り、同園の近くまで戻ってきて、びわ湖湖畔の緑地帯で「外遊び」して、園に戻ってくるはずだった。

同園に通う大津市の伊藤雅宮(がく)ちゃん(2)、原田優衣ちゃん(2)の死亡が搬送先の病院で確認された。2人はもう、戻ってこない。散歩に出て行くときの様子について「いつもと変わらず出て行きました。申し訳ありません…、申し訳ありません………」。机に頭をつけ、号泣した。

2人の名前を聞くと、若松園長はその場で泣き崩れた。司会者が「園長の気持ちがもう持たないので…」と断りを入れ、会見は終了した。若松園長は前田理事長らに抱きかかえられ、会場を後にした。