学校法人「森友学園」の籠池泰典前理事長(66=詐欺罪などで公判中)が、保釈から丸1年を翌日に控えた24日、都内で講演会とシンポジウムを開いた。

質疑応答の中で、籠池前理事長に対して、安倍晋三首相の昭恵夫人から受け取ったとされる100万円は今、どこにあるか? と質問が飛んだ。前理事長は質問を受けると、思わず笑った。そして「100万円ね。私の手元にはありませんが、もうお返ししないで、私が(理事長を)退陣しましてから、学園の寄付金として残っていると思います」と説明した。

その上で「昭恵夫人が『これは安倍晋三からの寄付ですので』と、わざわざ言葉を付け足しておっしゃったものですから、その100万円については1億、2億、3億円の価値があると認識している」と述べた。その理由について「一緒に学校を作りましょうね、作ってきましたねという1つの証拠だから、あれは」と、昭恵夫人が森友学園瑞穂の國記念小學院名誉校長に就任していたことを、改めて示唆した。

さらに前理事長は「あの100万円が、どこから出たのか? 安倍晋三事務所から出たのか、あるいは内閣官房機密費から出たのか? そこらへんが、大きなポイントになると思うんです」と声を大にした。

籠池前理事長は、17年7月1日に安倍首相が東京・秋葉原で行った東京都議選の街頭応援演説に姿を見せた際、100万円を「機会があったら返したい」と語り、1万円札の分厚い札束も持参。安倍首相に「本当のことを言え~」などと絶叫していた。【村上幸将】