山本太郎参院議員(44)率いる政治団体「れいわ新選組」が1日、都内で会見を開き、参院選で山本氏以外で4人目の公認候補としてコンビニ加盟店ユニオン元副執行委員長の三井義文氏(62)の擁立を発表した。

6月27日に安富歩・東大東洋文化研究所教授(56)、同28日には脳性まひで重度障がいがある木村英子氏(54)の擁立を発表、今日2日にも都内で公認候補を2段階で発表を予定。連日の発表の狙いについて、山本代表は「戦略。私1人が受かった13年から伸ばしたい」と力説した。

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山本代表は、6月27日からの5日間で3回の会見を開き、3人の候補発表をした手法について、会見の冒頭で「毎日、毎日やって…都合上、このような形で」と謝罪してみせた。この日までに自らを含め、候補者5人を発表。今夏の参院選には計10人の候補者を立てることを明言した。

この日、公認候補となった三井氏は、セブン-イレブンのオーナーを9年務め、本部から契約解除された後、24時間365日の営業形態などを批判してきた。山本代表は「会社と仕事に殺される…今の社会問題と非常にリンクされた方」と紹介した。5月31日に最初の公認候補として発表した蓮池透氏(64)は、北朝鮮による拉致被害者の薫氏の兄で一連の北朝鮮問題、女性装で知られる安富氏は子供の虐待、脳性まひの木村氏は障がい者政策の転換とそれぞれに今の日本における問題をテーマに掲げる。

そうした候補者を、テーマを明確にした上で連日、小出しに会見で発表するやり方について聞かれ、山本代表は「戦略です」と答えた。注目度は高まっており、今回の参院選の「台風の目」とも目される。4月10日の結党会見からこの日までに、1万5581人から2億2570万円の寄付が集まっている。

13年の参院選では、約1000人の市民ボランティアとインターネットを駆使した草の根選挙で初当選した。ただ、任期の6年間で「国の壊れていく速度は加速していっている。私1人が受かるの受からないのでは、どうしようもない。人数を増やしていただかないと、なかなか変えていけない」と痛感した。

2日も午後3時からの会見と午後7時からの街宣をいずれも都内で予定しており、2本立てで公認候補を発表する。その上で、3日に会見を開き、選挙区、比例区のいずれに立候補するかなど、詳細を発表する。山本代表は「妥協したくないということ。13年の1人が受かったところから大きく伸ばせたら」と力を込めた。【村上幸将】