20年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は2日、ボランティアが大会中、SNSに投稿する際のルールを明文化することを明かした。都内で開かれたボランティア検討委員会で意見が出た。

昨今、飲食店や小売店の従業員が悪ふざけする動画を撮影してSNSにアップし、企業のイメージを損なわせる「バイトテロ」が社会問題になっている。清家篤座長は「コンビニで冷蔵庫に入ったりする社会通念上許されないような動画を送るのは望ましくない。五輪精神にも反する」と述べた。動画や画像に写りたくない観客への配慮も必要とした。

文教大准教授の二宮雅也委員は「アルバイトの出来事とは違って、対選手、対観客、対ボランティア同士などが想定される。選手のプレー環境や、観客が楽しめるムードを壊すようなことも含まれる」と話した。

参加規約には既にSNS投稿について、組織委の取り決めに従うよう記載されていたが、その細かい内容は策定されていなかった。参加規約を守れなければ、ボランティア資格を失うこともある。

同委員会は、ボランティアに食事についても議論した。組織委事務局は弁当の配布を検討していたが、委員からは「モチベーションを損ねる」とし、「ホットミール(温かい食事)を出すべきだ」との意見が多く出た。他にも、ベジタリアンらにも配慮するよう意見が交わされた。食事に関しては委員会で了承されず、8月末か9月に開かれる次回以降の委員会に持ち越しとなった。【三須一紀】