20年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの公式文化プログラムに出演を予定していたスペインの世界的オペラ歌手で、世界3大テノールの1人、プラシド・ドミンゴ氏が、出演を辞退することになった。8日、大会組織委員会が発表した。ドミンゴ氏は来年4月、「歌舞伎×オペラ」として、人気歌舞伎俳優市川海老蔵と、夢の共演を果たす予定だった。

ドミンゴ氏は組織委を通じ「慎重に考慮したうえで、参加しないことを決断した」とコメントを発表した。

ドミンゴ氏をめぐっては80年代後半から30年以上にわたり、女性歌手やダンサーらにセクハラをはたらいた疑惑が報じられ、一部の被害者は、実名で被害を告発していた。先月には、03年から務めてきた米ロサンゼルス・オペラの総監督を辞任したが、疑惑は否定している。

組織委は、ドミンゴ氏との話し合った末の結果だとしている。「ドミンゴ氏が慎重に考慮されたうえでのご判断。組織委員会も了承いたしました」とも述べている。