囲碁の藤沢里菜女流3冠(女流立葵杯・女流名人・扇興杯=21)が18日、東京・市ケ谷の日本棋院で打たれた第45期名人戦最終予選決勝で一力遼八段(22)に敗れた。女流棋士初の名人戦挑戦者決定リーグ入りは、夢と消えた。「序盤からずっと苦しくてチャンスがなく終わってしまった」と残念そうだった。

名人、棋聖、本因坊の3大リーグ戦の中で、ここまで来たのは、2011年(平23)の棋聖戦の鈴木歩七段(36)に次いで2人目。鈴木に続いて、最後の1勝が遠かった。

15日には、保持していた女流本因坊を上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(18)に奪われ、3冠に後退した。目標をここに切り替えたが、快挙はならなかった。「まだまだ実力が足りていない。力をつけて来期はリーグ入りを目指して頑張りたい」と、誓っていた。

対する一力は、初のリーグ入り。「厳しい相手がそろっているが、1局1局、目の前の囲碁に集中したい」と抱負を語っていた。