囲碁の最年少プロ、仲邑菫(なかむら・すみれ)初段(10)が3日、中国の福建省福州市で呉依銘(ご・いめい)二段(12)と「女子囲碁超新星招待戦」の3番勝負の第2局に臨んだ。黒番の仲邑が273手で2目半負けした。連勝した呉が日中の天才少女対決を制した。

仲邑は、日本棋院が世界で戦える棋士を育成するために新設した「英才枠」で今年4月に史上最年少の10歳0カ月でプロ入りした。呉は昨夏、11歳でプロ試験に合格し、仲邑と同様に中国で「天才少女」と呼ばれている。

終局後、仲邑は「今回は悔しかった。次回、いつかまた打つときは、勝てるように頑張りたい」とコメント。

呉は「序盤はまずかった。中盤以後、一生懸命食らいついた。大ヨセで相手が大分損をしたと思います。運よく逆転できて良かったです」と振り返った。

今回の3番勝負は女子世界戦の第2回呉清源杯とあわせて行われ、中国側からのオファーを日本棋院が受諾し、「日中天才少女対決」が実現した。

同行した仲邑の父、信也九段(46)は「全体的に力を出せたと思う。後半逆転されたのは今後の課題でもあります。今回は良い経験を積むことが出来ました」と健闘をたたえた。