兵庫県西宮市の小学4年、安藤匠吾(しょうご)くんが、理数系大学の卒業レベルとされる実用数学技能検定1級に、10月受検時9歳の最年少で合格した。公益財団法人「日本数学検定協会」(東京)によると、これまでの最年少合格記録は小学5年、11歳だった。

数学検定は15のレベルがある。最上位の1級は、1次の計算技能検定(60分、7問)、2次の数理技能検定(120分、計4問=必須2問、選択2問を選ぶ)で構成。多変数関数、線形代数、確率統計など、理数系大学卒業レベルの問題をすべて記述式で解答する。10月の検定は494人が挑戦し、合格は安藤くんを含む71人、14・4%だった。

安藤くんは、1歳のころテレビで流れていた「すうじのうた」に興味を持ったことをきっかけに、数字にまつわる知育玩具やパズルで遊んでいた。

7歳ごろから数学検定を目標に勉強するようになり、小学2年(7歳)の17年10月で5級(中学1年程度)、小学3年(8歳)の18年4月で3級(中学3年程度)、同10月で準1級(高校3年程度)に合格した。今年4月に1級に挑戦して1次をクリア。10月についに2次も合格し、最年少記録を更新した。

快挙を達成した安藤くんは「“合格”の文字を見たときは、涙が出そうなくらいうれしくなりました。数学を学んだことで、問題を解くことの楽しさや目標を持って学ぶことの大切さを知ることができました。これからもたくさん数学を学習し、将来は知識を生かして、地球温暖化を止める研究など世の中の役に立てるように貢献したいと思っています」とコメントしている。ノーベル賞受賞も夢ではない?!