中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染が、急拡大してきた。既に「人から人への感染」が確認されている。24日には、のべ30億人が移動するとされる春節(旧正月)の連休(30日まで)が始まり、さらに感染拡大や発症者の増加が予想されている。

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手洗いやマスクの着用など、インフルエンザをはじめとする冬場に多い呼吸器感染症の対策を徹底することが大切。ウイルスの詳しい性質は分かっていないが、同じ種類のウイルスは、患者のせきやくしゃみなどと一緒に排出され、別の人の鼻や口から入り、粘膜にくっついて感染する。せきなどの症状がある人は、マスクを着用してしぶきが飛び散るのを抑える「せきエチケット」が求められる。ドアノブや手すりなどを介して手や指に付く恐れもある。手洗いをこまめにすることが基本的な予防法だ。

症状がない場合でも、マスク着用で周囲のしぶきを吸い込むのを抑えられると指摘する専門家もいる。治療薬やワクチンはなく、症状を抑える治療が中心となる。