将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が3日、大阪市の関西将棋会館で指された順位戦C級1組最終10回戦で真田圭一八段(47)を88手で破り、開幕から無傷の10連勝を飾った。すでに2月4日の同9回戦で高野六段に勝ち、B級2組への昇級を決めていたが、10戦全勝で自らの昇級に華を添えた。

これで19年度の成績は44勝11敗、勝率は再び8割台になった。17年、18年度に続き、3年連続の8割超えとなれば史上初の快挙となる。

中盤からリードを広げ、快勝した藤井は「序盤から力戦模様になり、最終的にはこちらから仕掛ける手段が難しい形になった。少し作戦負けかなと思っていましたが、飛車が攻めに使えるようになったあたりで好転したのかなと思いました」と振り返った。全勝については「いい形で終われたのかなと思います」と話した。

谷川浩司九段が持つ名人獲得の史上最年少記録は21歳2カ月。これを更新するには、今後の順位戦をすべて1期で昇級する必要がある。B級2組について「順位戦で力を発揮される棋士の方が多い印象です。来期もまた大変な戦いになるとは思いますが、1局1局に全力を尽くしたい」と意気込んだ。