囲碁の第75期本因坊戦挑戦者決定プレーオフが6日、東京・市ケ谷「日本棋院」で打たれた。対局は激戦の末、午後9時57分に黒番(先手)の芝野虎丸名人(20)が許家元八段(22)に中押し勝ち。本因坊文裕(30=井山裕太)への挑戦権を獲得した。

「序盤から判断が難しかった。負けの筋もあったが、勝てたのは運が良かった」と、ちょっぴり笑った。

芝野は本因坊戦7番勝負初登場。昨年10月、19歳11カ月で史上初の10代名人になった。同年12月には井山から王座を奪って史上最年少で2冠となった。今年は十段戦挑戦者として、村川大介十段に1勝1敗と最も勢いがある。「大変な対局になると思う。楽しんでやりたい」。

8人による挑決リーグ最終局は今月3日に行われ、芝野と許が6勝1敗で並んだ。以下、羽根直樹碁聖と一力遼八段は残留。河野臨九段、山下敬吾九段、志田達哉八段、横塚力七段は陥落となっていた。

注目の第1局は、5月12~13日、群馬県高崎市で打たれる予定。