大阪府の吉村洋文知事(44)は20日、お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳(46)、お笑いタレント、たむらけんじ(46)ら著名人が、国民1人当たり現金10万円の一律給付を受け取った上で、大阪府が創設予定の医療従事者などを支援するための「新型コロナウイルス助け合い基金(仮称)」へ寄付する意向を示していることに「ありがたい限りです」と感謝した。さらに富裕層に向けて「(10万円を)辞退するぐらいだったら寄付をお願いします」と訴えた。大阪府庁で記者団の取材に応じた。

新型コロナウイルスの感染拡大で多くの府民から寄付の申し出があることから、吉村知事は17日に基金を創設し、4月中に寄付を受け付ける方針を表明。その後、芸能人や著名人が続々と手を挙げている。

「発信力のある方が外に向けて言っていただけることで、多くの府民のみなさんに伝わる。多くのお金持ちのみなさんからの寄付も増えてくると思う。最前線の医療従事者の励みにもなる」

麻生太郎財務相が17日に「富裕層の方々、こういった非常時に受け取らない人もいるんじゃないか」「手を挙げた方に1人10万円ということになる」と述べたことを念頭に、吉村知事は「富裕層にも手を挙げていただいて、もし自分が使わないのなら、(寄付を)お願いします。寄付を無理強いするわけではないですけど、辞退するぐらいだったら寄付をお願いします」と訴えた。

吉村知事は「最前線でワクチンもなく、自らの危険と引き換えに、コロナの治療にあたっている医療従事者、関係者のみなさんをぜひ応援していきたい」と熱弁した。【松浦隆司】