富山市立神明小学校で23日までに、児童4人と女性教諭1人が新型コロナウイルスに感染し、4月上旬の登校日に、教室内で感染した可能性が高いとみられることが分かった。厚生労働省はクラスター(感染者集団)の疑いがあるとして調査しており、教室での感染は異例とみられる。各地で休校が続く中、登校日や再開の判断にも波紋を広げるかもしれない。

聖路加国際大学大学院の大西一成准教授は、学校現場でのクラスター発生の可能性について「席が近いのでクラスターの発生はあり得る。特に、小学校では距離を取ることが不可能に近い。教室はソーシャルディスタンスがとれない状況になっている」と話した。さらに、「(ある小学校では卒業式に)児童全員に防じんマスクと同じ材料を使ったマスクを配布した。再開させるならば、それくらいのことをしなくてはいけない。それしか、社会活動を再開する方法がない」とも話し、その上で、「学校現場は人を集める行為の危険性を十分に認識する必要がある」と警鐘を鳴らした。

一方で、「学校再開はしばらくできないのでは」と見解を示した。再開時期について「全国で外出自粛が解除され、防じんマスクを着けて、しっかり対策が取れた時にスタートがいいのかな」と話した。