実業家堀江貴文氏(47)が創業した宇宙ベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」は14日午前5時15分、北海道大樹町の発射場から観測ロケット「MOMO5号機」を打ち上げたが、宇宙空間に到達せず、失敗した。

オンライン会見した稲川貴大社長によると、エンジンのノズルが破損し、機体の姿勢が不安定になったため、打ち上げから70秒後、手動で緊急停止した。計画では2分間のロケット燃焼で高度100キロ到達を目指していたが、最高高度は11・5キロだった。会見に同席した堀江氏は「打ち上げが1カ月ずれ、資金的にも厳しい中、クラウドファンディングで2000人を超える方に支援いただいた。大成功で終わりたかった」と話した。ノズルのトラブルは初めてという。

インターステラ社は5月2日の打ち上げを予定していたが、大樹町が道内外から多くの観客が訪れることを懸念。打ち上げ4日前に延期を要請し、堀江氏は「大樹町民をやめます」と激怒する事態になっていた。インターステラ社は「見学場封鎖」「完全無観客」「立ち入り制限区域の拡大」などの措置を取り、打ち上げにこぎ着けた。

打ち上げ失敗は1号機、2号機、4号機に続き4回目になるが、堀江氏は「着実にチームの打ち上げ実施能力はレベルアップしている。6号機、7号機と連続して成功させたい」と話した。