将棋の最年少タイトル挑戦者、藤井聡太七段(17)は23日、東京都渋谷区の将棋会館で指された第61期王位戦挑戦者決定戦で永瀬拓矢二冠(27)を破り、挑戦権を得た。

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一瞬の終盤の攻防で、一気に差がつきました。藤井七段の序盤からの対応も含め、見事な勝利です。永瀬2冠に攻められながらも、勝負にできる形を狙って用意していました。まさしく「天才」です。

藤井七段は持ち時間があればあるほど、しっかり使って考えて指すタイプ。2日制はありがたいでしょう。まして、今や絶好調ですから、棋聖戦との掛け持ちなど何の苦にもなりません。開幕戦が地元というのも大きなアドバンテージ。気持ち良く戦えます。

棋聖戦5番勝負第1局の内容も良かったですし、意気が上がり、気力も充実している今なら、立て続けに2冠という可能性も大いにあります。(加藤一二三・九段)