発明家のドクター・中松氏(本名・中松義郎)が92歳の誕生日の26日、都内で大誕生会を開いた。同氏は、自らが1991年(平3)から7回出馬した経験を持つ都知事選について見解を問われると「残念ながら、これといった候補はいない」と失望した。特に、小池百合子知事については「自分がメディアに出るために物事を利用する、スタンドプレーばかりしないで欲しい。30点」と1期目に対してダメ出しした。

中松氏は1998年(平10)、敵から発射された弾道ミサイルに対し、ミサイル制御プログラムに音波や電磁波などを送ることで空中でUターンさせ、発射基地に戻す防衛策「ミサイルUターン」を提唱。そのプランに対し、2007年(平19)に防衛大臣だった小池氏が評価したことから、同氏に対して前向きな印象を持っていたという。ただ、都知事就任以降の小池氏には失望続きだという。「期待外れ。本人は、そう思っていないかもしれないけれど…自分が正面に出たい、主張を目立たせたいように見える。テレビの画面に出ることばかり気にせず、もっと真面目にやって欲しい」とダメ出しを続けた。

特に納得がいかないのが、新型コロナウイルス対策だ。小池氏は2日に新型コロナウイルスの感染拡大への警告を意味する東京アラートを発動。11日に解除したが、その後、新規感染者数は高止まり状態が続く。中松氏の誕生日の26日には、新たに54人の感染者が確認された。中松氏は、小池氏が東京アラート解除翌日の12日に再選出馬を表明したことに着目。「出馬の直前に解除…選挙に出るぞ!! というタイミングの人気取りとしか思えない」と首をかしげた。その上で「解除後、急に感染者が増えているのに、そのまま解除しっぱなし。東京アラート自体、何だったんだ?」と声を大にして批判した。

また、小池氏が3密を避けるなどの理由からオンライン選挙戦を展開していることについても「コロナ第2波が来る可能性がある重要な局面で、知事はどうするんだと都民は皆、見ている。中にいないで外に出て、政策やポリシー、自分の考え方を言っていただき、広く伝えて欲しい」と注文を付けた。