将棋の藤井聡太七段が9日、17歳11カ月の史上最年少で初のタイトルを獲得するか、渡辺明棋聖(36)がカド番をしのぐか。第91期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第3局は、9日午前9時から東京都千代田区「都市センターホテル」で始まった。第2局に続いて両者、羽織はかまにマスク姿で着座した。

先後は事前に決まっており、藤井は先手。いつものようにお茶を一服、口に含んでから先手2六歩、後手渡辺8四歩とお互いに飛車先の歩を突いて、大一番はスタートした。

藤井は直前の6日、順位戦B級2組で橋本崇載八段(37)に快勝し、タイトル奪取に弾みをつけた。対する渡辺も、4日の王座戦挑戦者決定トーナメント準々決勝で行方尚史九段(46)を下した。35回登場したタイトル戦で、ストレート負けはない。ここで藤井を食い止めて、流れを変えたいところだ。

持ち時間は各4時間。昼食休憩を挟んで、9日夜には決着の見込み。