静岡・富士市立吉原三中(竹内勉校長)の特別支援学級の生徒たちが、乃木坂46の賀喜遥香(18)が日刊スポーツへ寄せた塗り絵を休校期間中の自宅課題にしていた。塗り絵のテーマは「端午の節句」。生徒たちは自由に色を付け、塗り絵を完成させた。山本崇さん(3年)は「楽しかったです。線からはみ出さないよう、丁寧に色を塗りました」と振り返った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月上旬から休校が続いた。担任の佐野将人教諭(56)は休校中の課題に苦慮したが、日刊スポーツの記事が目に留まり、塗り絵を課題に決めた。「支援が必要な子でも自宅でこなせると思った。集中して取り組んでくれたみたいです」と話した。

特別支援学級の生徒だけでなく、同校美術部の部員らも塗り絵に参加。約30枚の絵が集まった。佐野教諭は「1つでも武器を身に付け、自立した生活を送ってほしいです」と希望した。【古地真隆】

◆賀喜遥香コメント「当時、ファンの方々には『塗ってみてください』と伝えてはいたんですけど、まさかこうして、休校中の課題にしていただけるとは思わなかったので、すごくうれしいです。休校中で、皆さん寂しい気持ちもあったと思うんですけど、少しでもその期間に楽しんでいただけていたのなら、描いて良かったと思います! ありがたいです」

◆賀喜遥香(かき・はるか)2001年(平13)8月8日、大阪府生まれ。18年11月加入の4期生。愛称は「かっきー」。「8月8日8時生まれ、8に愛された女」が決めぜりふ。166センチ。血液型A。

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○…吉原三中の特別支援学級の生徒たちは、ハンドベルに熱中している。今冬に行われるハンドベルの全国大会「ミュージックベル合奏コンテスト」へ向け、乃木坂46の5枚目シングル「君の名は希望」を練習中。既に曲の1番の演奏は完璧だ。演奏者全員が複数のベルを担当。素早く持ち替えて、タイミング良く音を奏でる。佐野教諭は「誰か1人でも欠けたら曲が完成しない。チームワークと責任感が生まれます」と話す。山本さんは「きれいで、さわやかな曲です。もう楽譜なしでも演奏できます」と目を輝かせた。