将棋の第91期ヒューリック杯棋聖戦を制して、史上最年少の17歳11カ月で初めてタイトルを獲得した藤井聡太棋聖(王位=18)の就位式が23日、都内のホテルで行われた。

本来なら会費制などでファンを招待し、500~1000人規模のパーティー形式でお酒や食事が振る舞われるが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今回は関係者や報道陣など100人弱にとどまった。

挑戦者決定トーナメントは4、5月と中断。6月2日の同準決勝再開から、4日決勝、8日から翌7月の間にタイトル戦5番勝負という強行日程をこなした。藤井はやや緊張しながら、「例年とは違う大変な状況の中でタイトル戦を開催していただき、感謝しております。初めてのタイトル戦で多くの得難い経験ができた。これを生かして成長できればと思います」と、この先、何回も経験していくであろう謝辞を初めて述べた。

式では協賛であるヒューリックの西浦三郎会長があいさつの中で、「ないとは思いますが、将棋が嫌になったら、ヒューリックに役員で」とスカウトする場面も。祝辞を述べた日本将棋連盟非常勤理事でもある、フジテレビ遠藤龍之介社長からは特別賞として、50万円相当の和服仕立券が贈られた。