立憲民主党の杉尾秀哉氏が22日の参院内閣委員会で学校法人加計学園が経営する岡山理科大獣医学部の新型コロナウイルス対策に対する貢献度が低いとして、追及した。「感染症対策や世界に冠たる獣医学部をうたい文句に安倍(晋三)総理案件と言われた。180億円以上の巨額の予算が使われているが、何の貢献をしているのか」と指摘した。

文部科学省の担当者から「開学して3年。教育面や研究面、地域への貢献として市民講座の開催を検討している」などと説明を受けた杉尾氏は「現実的に何の研究もやっていない」と厳しく反論した。

岡山理大は2017年1月に「国家戦略特区」として獣医学部新設の事業者に認定され、一方で京都産業大は同学部の認定申請を却下されている。安倍前首相と、加計学園の加計孝太郎理事長は長年の友人で、認定には特別の便宜が図られたのではないかとの疑惑が浮上して問題となった。

杉尾氏は「京都産業大学ではPCRセンターを開設して、どんどん検査をやっている。(岡山理大は)本当に税金の無駄遣いじゃないか。何が世界に冠たる獣医学部だ」と批判した。