東京都の小池百合子知事(68)が、「東京に来ないで」と“首都封鎖”のような勢いで、人の流れ抑制に語気を強めた。

15日、都庁での東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議後に取材対応。「第4波」を防ぐ今後の策の1つとして、都県境を越える外出自粛を「通勤などを含め、(日常生活に必要不可欠な)エッセンシャルワーカーの方以外は、東京に来ないで。大都市圏との往来は控えて」と呼び掛けた。

都はこの日、新規感染者が729人と発表した。緊急事態宣言解除後では最多。700人超えも2月4日(734人)以来。関西圏が中心だったN501Y変異株が、4月に入って東京でも猛威をふるい始めた。

小池氏も「N501Yは『新型・新型コロナウイルス』と考えて良い。かつ感染力が強い。緊急事態宣言にいかないように今が重要」。専門家からは、感染力が従来株と比べて1・43倍から1・9倍との報告もあり、厳戒態勢を整える。

医療、福祉、販売、公共交通機関などに従事する職業は除くが、各企業などに、テレワークやオンラインの活用徹底を要望した。「首都圏で毎日300万人が動くと言われている。10人、100人、1000人の会社も、出社人数の目安は全体の3割。ゴールデンウイーク期間中は有給を使って連続休暇に。旅行は中止、延期して」。買い物も「3日に1回程度。通販も活用して」。首都県3県も「まん延防止等重点措置」要請の方向で、連携はとりやすくなる。小池コロナ策も「3密」「5つの小(こ)」などから「来ないで」と変異してきた。【鎌田直秀】