横浜市のアパート屋根裏で発見されたアミメニシキヘビ、千葉県柏市で捕獲された“怪鳥”ミナミジサイチョウ、そしてオオカミ犬。

動物を扱うプロや、人に危害を与える可能性がある「特定動物」を扱う生物愛好者の人的要因で、動物を逸走させてしまう事象が頻発している。

いずれも飼育慣れしている一瞬の油断が事態を招いている。「家の外には出ないだろう」「一晩なら大丈夫だろう」。動物の愛情が欠如しているわけではない。むしろ、家族同様に寄り添っている。昔のドラマ「うちの子に限って…」ではないが、どんな生きものであっても、“親”の管理自覚を再確認するきっかけにならないと意味がない。

オオカミ犬の捕獲後、他の犬にも「騒がせてしまって、ごめんなあ」と声をかけた飼い主。甘えるかのように寄り添ってくる犬たち。「臆病なところもあるので、人を襲ったりはしないとは思ったのですが、本当に何もなくてよかった」。それでもヘビは苦手、鳥は怖い、大きい犬はちょっと…と恐怖感を抱く人がいることも事実。「ヘビもそうですがオオカミ犬も一般の人が飼うことへの偏見にはなってほしくない。だからこそ、2度と繰り返してはならない」。多種多様になっている愛玩動物からの癒やしを制限されないためにも、再発防止に努めてほしい。【鎌田直秀】