英王室のチャールズ皇太子が、昨年3月に王室を離脱して米国で暮らすヘンリー王子と近い将来会うつもりはないと語っていることが明らかになった。

英ザ・サン紙によると、来月1日に予定されているダイアナ元妃の生誕60周年を記念した銅像の除幕式に出席するため帰国するヘンリー王子と会う予定はなく、王子がロンドンに滞在している間は避けるようにスコットランドのバルモラ城に行くつもりであると周囲に語っているという。

ケンジントン宮殿に建立される元妃の銅像は、ウィリアム王子とヘンリー王子の兄弟2人が亡き母を記念して計画したものであるため、チャールズ皇太子は除幕式にも出席する予定はないという。

メディアで王室批判を繰り広げているヘンリー王子は、「自分が父から受け継がれた苦しみを息子には経験させたくなかった」と離脱の理由を語ったこともあり、親子関係は冷めきっていると言われている。

今年4月にフィリップ殿下の葬儀に参列するためヘンリー王子が帰国した際には、ウィリアム王子を交えて3人で話し合いの場を設けたものの関係修復には至らなかったと言われている。ヘンリー王子が帰国するのはそれ以来2度目となるが、再び息子と向き合ってゆっくり話し合う機会を持つことを拒んだ今、両者の亀裂の深さが改めて浮き彫りとなっている。

関係者によると、除幕式を前に同じく確執が伝える兄ウィリアム王子とは、事務的なやりとりはあるもののプライベートな会話は一切なく、当日は別々にスピーチを行う予定だと同紙は伝えている。

新型コロナウイルス感染拡大による水際対策のため、ヘンリー王子は帰国後5日間は隔離が必要だと伝えられていることから今週中にもロンドン入りする可能性が高い。今回も前回の帰国時と同様にかつての住居だったウィンザーにあるフロッグモア・コテージに滞在するものと見られている。今月4日に長女を出産したばかりのメーガン妃は、同行しないと伝えられており、今回も単身での帰国となりそうだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子)