菅義偉首相の地元、横浜市の市長選(8月8日告示、22日投開票)をめぐり、自民党が「分裂選挙」となる見通しになった。
自民党市連は11日、市内で総務会を開いて選挙戦での対応を協議し、国家公安委員長を辞職して出馬表明した同党の小此木八郎衆院議員(56)への推薦を見送ることを決めた。近く4選出馬表明が見込まれる現職林文子市長(75)を推す動きもあり、小此木氏での一本化を断念。最終的に自主投票で臨むことになった。
小此木氏は、出馬で辞任するまで自民党神奈川県連会長を務め、首相に近いことでも知られる。ただ出馬に際して、首相の肝いり政策であるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致に反対を打ち出した。市連内には、反対に転じた小此木氏に批判的な声もあったという。
首相は神奈川2区選出で、横浜市西区、南区、港南区が地元。その首相のおひざ元で自民党が分裂選挙となるのは、異例だ。告示まで1カ月を切っており、結果次第では、首相の求心力にも影響しかねない。首相の地元の首長選だけに、今秋の衆院選の情勢にもかかわるとみられている。
横浜市長選では、小此木氏のほか、これまでに横浜市立大元教授の山中竹春氏(48)、作家で元長野県知事の田中康夫氏(65)、東京地検特捜部元検事の郷原信郎氏(66)ら8人が立候補を表明し、候補者乱立の様相をみせている。一部で、自民党参院議員の三原じゅん子厚労副大臣(56)の擁立論も浮上している。

