新型コロナウイルス感染が再拡大している英国で11日、大規模スポーツイベントが相次いで開催され、今後の感染状況への影響が懸念されている。現地報道によると、サッカー欧州選手権決勝では、ウェンブリー競技場に6万人以上の大観衆が集まった。

入場時に陰性証明などは必要だったが、マスク着用は求められなかった。パブや路上など街中でも多くのファンがマスクなし、密状態で大騒ぎした。テニスのウィンブルドン選手権の男子シングルス決勝も、約1万5000席がほぼ満員になった。大規模イベントをめぐっては、スコットランドで観戦など欧州選手権関連で約2000人の感染が確認。ブラジルで開催されたサッカー南米選手権でも、選手や関係者に感染者が続出した。英国ではワクチン接種が進み、成人の8割超が1回目、6割超が2回目を終えているが、インド由来のデルタ株の拡大で新規感染確認が1日3万人を超えるなど急増している。こうした中、ジョンソン首相はウイルスとの共存を目指す方針とされ、“賭け”の行方に注目が集まっている。