将棋の第34期竜王戦決勝トーナメント準決勝が6日、大阪市「関西将棋会館」で行われ、藤井聡太王位(棋聖=19)が午後8時19分、96手で八代弥(わたる)七段(27)を下した。

今期ランキング戦2組決勝の再戦となった対局は、先手の八代が矢倉へと誘導した。21年度は公式戦で11連勝も記録。このうち先手番で10勝していた。得意戦法で挑んだが、藤井の巧みな指し回しの前に徐々にリードを広げられて敗れた。

終局後、「ちょっと押されている時間が長くて、見ていただいている人には申し訳ない内容になってしまった。これが今の実力なのかな」と悔しさをかみしめた。竜王戦決勝トーナメントは初出場。挑戦者決定戦3番勝負まであと1勝まで迫れた。「注目される舞台でありがたいこと。来期もこの場に戻ってこられるように頑張りたい」と話していた。