脳科学者の茂木健一郎氏が、社会的に許されない発言をした人物について「発言した人自体を排除したり、全面的に否定することは違うと感じています」と考えを示した。

茂木氏は16日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、「発言を批判するのはよいけど人間まで否定しないで欲しい」と題した動画をアップ。「ある人が、本当に社会的に許されない発言をしたり、書いたりすることってあると思う」と切り出し、「その発言自体は許されてはいけない。それについては徹底的に批判していい」とした上で、「ただ、その発言した人自体を排除したり、全面的に否定することは違うと感じています」と述べた。

「人間っていうのは本人にもわからないくらい深くて広いものだと思う」「その人はどういう人生を送ってきて、どういう人で、どういう経緯でそういう発言をしてしまったのか理解したいと僕は思う」と茂木氏。インフルエンサーと呼ばれる存在は、極端な発言などがもてはやされるケースが多いというが、それとは別に子どもの頃から持っている「ナマの人間性」「素の部分」があると指摘し、「人間って変われるものだと信じています。いろんなことを学んで自分の非を反省して違った人になるっていう意味でも変われるんですけど、元々、その人の中にあったものが回復されるというか、出てくることもあると信じている」とした。