複数の女性に対するセクハラ行為で23日にニューヨーク州知事を辞任したクオモ氏が、知事公舎に愛犬を置き去りにした疑惑が浮上している。

複数の米メディアが、クオモ氏は退任に伴って先週、10年以上暮らした公舎を退去した際にキャプテンと名付けられたシェパードとシベリアンハスキーのミックス犬を置き去りにし、以降は職員が世話をしていると報じた。

クオモ氏は退去前に職員らに「誰かもらってくれる人はいないか?」と聞いて回っていたとの報道もある。

報道によると、クオモ氏は2018年に保護犬だったキャプテンを家族に迎えたものの、職員や来客をかむなど攻撃的な性格でトラブルを起こしたことがあるほか、発疹の問題も抱えていたという。

置き去りにされたキャプテンをふびんに思って連れて帰った職員も手に負えずに再び連れ戻されたといい、SNSではクオモ氏に対して動物虐待などと批判の声があがっている。

新型コロナウイルスの感染拡大が始まった昨年3月以降、感染爆発地となったニューヨークでコロナ対策に尽力し、的確な情報提供と感染対策で一躍英雄として全米の注目を集めたクオモ氏だが、退任後は妹の家に身を寄せている。一連の報道を否定した上で自身のSNSに3人の娘たちと一緒にキャプテンを囲む家族写真を投稿。「キャプテンは家族の一員であり、それはこれからもずっと」とコメントを添えた。しかし、投稿した写真は過去に撮影されたものだったことから火に油を注ぐことになった。公舎に設置されていた犬小屋が24日に撤去されたという報道もあるが、キャプテンの現在の所在地に関する質問への回答を拒否しており、疑惑はさらに深まっている。

クオモ氏は自身のスタッフだった女性ら11人に性的嫌がらせを告発され、今月初めにニューヨーク州司法長官が調査の結果セクハラを認定したことを受けて辞任に追い込まれ、23日に知事を退任した。

後任には副知事だったホークル氏が就任し、同州初の女性知事が誕生した。クオモ氏はセクハラ疑惑を否定しており、認定した司法長官の報告書は公平性に欠けると批判していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)