埼玉県戸田市のスーパークレイジー君議員(35=本名西本誠)が9日、埼玉県選挙管理委員会が「3カ月の居住実態がなく当選無効」とした裁決取り消しを求める東京高裁での第1回弁論に出席した。弁論後に取材に応じ、「(県選管の)書類を見ても『可能性がある』『可能性がある』の文章ばかり。あとは(弁護士の)先生と相談して、出せるものは出すという感じです。都知事選や戸田市議選に出る前より、応援してくれる人は多くなっている。支援者が離れないように頑張っていくだけ。とにかく戸田市のことをしっかりやっていきたい」。戸田市議継続と、市民のために尽力する気持ちに変わりはない。

代理人の加藤博太郎弁護士も同席し「相手が出した証拠でも、同居人の方や奥さまなど、こちらの居住実態を証言した方もいらっしゃった。その中で先方が居住実態を満たしていなかったというところにあるんですけれども、しっかり反論していきたい」。裁判長からは来月に判決を言い渡すことが伝えられたが「スーパークレイジー君の運命はそこで決まってしまう。本当に最後の戦い。難しい裁判だと思っておりますけれど、次回までにしっかり準備、対応していきたい」と後押しする姿勢を貫いた。

スーパークレイジー君議員は、1月31日投開票の埼玉県戸田市議選で初当選。だが、公職選挙法に定められた当該自治体での3カ月以上の定住条件を満たしていないとして市選管が決定した。当選無効の取り消しを求める不服申し立ても、7月9日付で県選管から棄却された。今回、棄却決定の取り消しを求めて、東京高裁に提訴していた。3カ月前から居住していたことを主張してきたが、家族が都内に住んでいたり、歌手活動で各地に出向いた時期もあり、確固たる証明が難しい状況。戸田市内の自宅が本人名義でなく表札がないことや、同市内での物品購入レシートの提出が少ないことや新聞購読がないことなども含めて、県選管側は証拠として提出している。