将棋の第71期王将戦挑戦者決定リーグ1回戦、藤井聡太3冠(王位・棋聖・叡王=19)と糸谷哲郎八段(32)との対局が27日、大阪市の関西将棋会館で始まった。藤井は前期陥落した挑戦者決定リーグへ即復帰し、同リーグには3期連続の参戦となる。

午前10時、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。先手の糸谷は2六歩と飛車先の歩を突いた。藤井はいつものようにお茶を一口飲んでから飛車先の歩を突いた。戦型は両者得意の角換わりに決まった。

糸谷は早見え、早指しの居飛車党。タイトル獲得は竜王1期。

第71期王将戦挑戦者決定リーグは、渡辺明王将への挑戦権を争う7人の総当たり戦。藤井、糸谷の他に豊島将之竜王、永瀬拓矢王座、羽生善治九段、広瀬章人八段、近藤誠也七段が参加する。

今月13日、史上初めて10代での「3冠」を達成した藤井は挑戦を決めている竜王戦7番勝負(10月8日開幕)で豊島と戦う。竜王のタイトルを獲得すれば、最年少4冠となる。

さらに王将戦の挑戦権を獲得し、1月から始まる王将戦7番勝負を制すれば、年度内5冠を達成することになる。

持ち時間は各4時間。夜には決着する見込み。