「将棋日本シリーズJTプロ公式戦」の準決勝第1局が16日、大阪市の丸善インテックアリーナで行われた。豊島将之JT杯覇者(31)が渡辺明名人(37)に215手で勝利し、来月21日に行われる決勝戦の切符を手に入れた。

序盤、角換わりの戦型で始まった本局は、後手番の渡辺の攻めを先手豊島が受ける形で進行し、最終的には互いの「玉」が敵陣に逃げ込む相入玉(あいにゅうぎょく)の激戦となった。

先に入玉しながら勝利した豊島は「入玉までかなり駒を取られたので、どうなのか分からなかった。何とか力を出し切れた」と振り返った。

来月3日に行われる準決勝第2局(東海大会)は、藤井聡太3冠と永瀬拓矢王座の一戦。「どちらが勝ち上がっても決勝で当たるのはタイトルホルダーなので頑張りたい」と、豊島は決勝へ意気込んだ。

同時に行われた「テーブルマークこども大会」では、低学年の部で吉田圭佑さん(小3)と高学年の部で山下雄万さん(小6)がそれぞれ優勝した。