東京・芝公園の「芝パークホテル」では、中央大階段と2階ホワイエ部分に「蔦屋書店」(東京・銀座)で選んだ書棚を増設した。その内覧会が27日、行われた。同ホテルでは昨年、1階ライブラリーラウンジの書籍と合わせて約1200冊となる。

同ホテルではコロナ禍で訪日外国人宿泊客が消えたため、在り方の見直しを迫られた。そのなかで、宿泊特化型から滞在型施設として、ゆっくり「ステイホーム」ならぬ「ステイホテル」を楽しんでもらおうと模索し、書籍に行き着いた。

それぞれのフロアにはテーマがあり、中央大階段の約7メートルの高さの書棚は「紡いでゆく価値」。過去、現在、未来をつなぐ書籍が並べられている。ホワイエ部分は「人、街、歴史をつなぐ」。1948年(昭23)開業の同ホテルの歩んだ現在までの時間と、これから歩むべき未来を考える書籍構成となっている。実際に手に取ることができるし、宿泊客は部屋に持ち込んでも構わない。

同ホテルでは12月20日に改装された一部客室が宿泊可能となるのを皮切りに、来年8月まで全客室を改装する予定。