全国的な注目を集めた広島3区は、比例中国ブロックから鞍替えした「与党統一候補」の公明前職の斉藤鉄夫氏(69)が、立憲民主党新人のライアン真由美氏(59)、日本維新の会の新人、瀬木寛親氏(57)を破って当選を果たした。

19年参院選広島選挙区をめぐる大規模買収事件で実刑判決が確定した元法相、河井克行氏の地盤。当初、与党は「政治とカネ」で逆境に立っていたが、岸田文雄首相誕生で“異変”が起きていた。

岸田氏は公示翌日の20日に早々と斉藤氏の応援に入り、事件に触れて謝罪した。28日には、広島市安佐南区にあるJR緑井駅前での斉藤氏の街頭演説に小泉進次郎前環境相が登場するなど、公明党のベテランに自民党の有力者が次々とてこ入れに入っていた。