大阪10区で苦戦が伝えられる立憲民主党の辻元清美副代表(61)が31日、宮根誠司と加藤綾子の両キャスターがメインMCを務めるフジテレビ系選挙特番「Live選挙サンデー」(午後7時58分)に出演した。

番組スタジオゲストの橋下徹氏と過去にも舌戦を繰り広げてきた間柄の辻元氏は「橋下徹×天敵辻元」のテロップが出る中で登場。橋下氏は、辻元氏が維新に厳しい姿勢を示したことに触れ、今回の選挙結果について「維新の政治に全否定じゃないでしょ、有権者の状況」と問うと、辻元氏は「大阪の中でいえば、根こそぎ負けたので、私は今回、ゼロから再出発しなければいけないと強く感じている」と述べた。声は少しかすれ気味で疲れた様子もあり、選挙戦の苦闘の跡も、のぞかせた。

橋下氏は「有権者の意思をくんで、全否定じゃなくて、支持されているところは評価しながら、間違っているところは間違っているという姿勢に、辻元さんはあらためなきゃいけないと思う」と指摘。辻元氏は維新の政策の一部を認めながら、「だから橋下さんも私の政策とか姿勢、立憲のことを全面否定せず、私たちのことも、いいところはいい、とぜひお願いいます」と返した。

橋下氏から「僕だって立憲のことも評価している」の返答された辻元氏は「え?私のことも?」というと、スタジオは思わず笑いに包まれた。橋下氏は「なんで僕がこういうスタンスかというと、辻元さんが街頭演説で『大阪から橋下を追い出せ、維新を追い出せ』、ってそういうこというから」と返答。辻元氏は「いつの話?」と質問し、ここで「私は橋下さんのこと好きなんですよ」と衝撃発言を繰り出した。これには橋下氏も思わず笑い、スタジオもどよめきに包まれた。

さらに辻元氏は「維新は橋下さんのころより強くなっている」とリップサービス。橋下氏は「辻元さん、吉村(洋文大阪府知事)さんにメロメロになっている」と指摘したが、辻元氏は「吉村さんより橋下さんのが好き」と返すなど、意外な“和解ムード”に包まれた。

橋下氏は維新の世代交代が進んでいることを示しながら「辻元さんはいつまで国会議員やるんですか。次のリーダーに移してコメンテーターとかになったらいいじゃないですか」と突っ込んだが、辻元氏は「当落がどうなるかわからないので、それを見て考えたいとは思いますが、女性議員って少ないんですよ。私たちが女性の道をブルドーザーのように開いていかないと、と思っている。当選したらもう少しやらせてください」と、議員職への未練ものぞかせた。

橋下氏は「選挙の効果って大きい。こんなに辻元さん変わるってびっくりした」と、辻元氏の殊勝な言動に驚いた様子。中継終了間際には「頑張ってください」とエールを送った。

中継が終わると宮根が「来年2人でM-1(グランプリ出場)やな」と一言。橋下氏は「生放送で告白されて…何十年ぶりだからなんて答えていいかわからなかった」と冗談を交えて苦笑いした。