岩手3区では現役最多、当選17回の立憲民主党の小沢一郎氏(79)が初めて選挙区で敗れた。1日未明、比例復活し、18度目の当選を果たした。41歳年下の自民党の藤原崇氏(38)との4度目の対決。過去3回、1万7000~3万3000票差で下してきたが、比例で復活し続けた藤原氏は今回、自民党岩手県連会長として、県連初となる文書で公明党と選挙協力で合意。「4期目に挑む38歳」として、若さとともに「選挙区は藤原崇、比例は公明」と、自公協力を今までになく強く前面に打ち出した戦いを挑んでいた。

危機感を強めた小沢氏は、1969年(昭44)の初当選時以来、52年ぶりに地元で公示日に第一声を上げた。「今までにないような大変厳しい選挙を迎えていると認識しています」と訴え、選挙カーに乗り込み「小沢一郎でございます。どうぞよろしくお願いいたします」とマイクパフォーマンスまでした。終盤にも再び選挙区に入り、引き締めを図ったが、52年間、小沢氏を支え続けた組織も高齢化し、逆転を許した。

午後11時前、藤原氏に当確が出ると、事務所に集まった支持者は驚きのあまり声を失っていた。