立憲民主党の枝野幸男前代表の辞任に伴う代表選(30日投開票)は、19日に告示される。18日、出馬に意欲を示していた小川淳也元総務政務官と、大串博志役員室長がそろって会見し、小川氏出馬で一本化し、断念した大串氏が全面支持すると発表した。これまでに出馬表明した泉健太政調会長、逢坂誠二元首相補佐官、西村智奈美元厚生労働副大臣に小川氏を加えた、4氏による選挙戦の構図が確実となった。

大串氏は「同志の小川さんに一本化して、私は支えていく」とし、小川氏は「同志として(当選)同期として、最大級の敬意と感謝を申し上げたい」とした。ともに出馬に必要な国会議員20人の推薦人確保が難航したが、互いの推薦人を合わせることで辛くもハードルをクリアした。ドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」で一定の知名度を得つつある小川氏だが「なぜ君は代表選に出馬できないのか」となる寸前だった。

会見場には衆院議員の奥野総一郎氏、階猛氏、重徳和彦氏らが姿をみせた。階グループ(約10人)は泉氏支持を表明したが階氏は「小川さんを支持するのは私を入れて2人ぐらい。他の人は泉さんに回る」とした。野田佳彦元首相のグループ(約10人)に近い奥野氏や、重徳氏らのグループも小川支持で一本化はされていないようだ。

情勢は最大グループ「サンクチュアリ」(約25人)が支持する逢坂氏と「新政権研究会」(約20人)を主宰する泉氏が優位とみられる。争点のひとつとなる野党連携について、小川氏は「複雑なパズルを解いていくことになる」と明言を避けた。4候補ともに知名度は高いとは言えず、新たな党の顔となるべく、論戦に臨む。【大上悟】