日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に12日間滞在した、衣類通販大手ZOZOの創業者でスタートトゥデイ社長の前澤友作氏(46)が7日、都内の日本外国特派員協会で会見を開いた。21年12月20日に地球に帰還し、同23日午後に帰国後、新型コロナウイルス感染症の水際対策措置として行われている、自主隔離を行っており、隔離明けの“仕事始め”となった。

前澤氏は、宇宙に行く時、恐怖心はあったか? と聞かれると「恐怖はなかった」と即答した。ロシアの宇宙船ソユーズMS-20に乗り込み、打ち上げられた時の様子については「早い話、富士急ハイランドのジェットコースターの方が怖い。新幹線のホームから出る…景色が動いているのを見て出たと感じるじゃないですか? そういう感じでリフトオフ(離陸しての自力飛行)になった」と、独特の言い回しで語った。

一方で、地球への帰還はきつかったという。「帰りは大気圏突入の時、5、6G(重力加速度)かかる。きつい。パラシュートが開いた瞬間、ものすごい揺れるのでビビった」と笑いながら振り返った。

前澤氏は、20年12月8日午後12時38分(日本時間同4時38分)に、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた、ロシアの宇宙船ソユーズMS-20に乗り込み、宇宙に向かった。打ち上げから約6時間後の同6時48分(同10時48分)に、ソユーズはISSとのドッキングに成功。8日午後9時11分(日本時間9日午前1時11分)に双方がつながったハッチが開けられ、前澤氏らはISS内に入った。そして同20日午前8時52分にソユーズはISSとのドッキングを解かれ、宇宙空間に飛び立ち、帰還の途についた。同午後12時13分に帰還モジュールはカザフスタンの平原に着陸し、地球に帰還し、同23日に帰国した。元TBS記者の秋山豊寛氏以来31年ぶり2人目の日本人の商業宇宙飛行となった。