将棋の藤井聡太竜王(王位・叡王・棋聖=19)が渡辺明王将(名人・棋王=37)に3連勝した、第71期ALSOK杯王将戦7番勝負第4局が11日午前9時、東京都立川市「SORANO HOTEL」で始まった。先手後手は事前に決まっており、今局は渡辺が先手で角道を開けて矢倉に誘導した。
対局前日の10日、両対局者は現地に入り、決戦となる対局場などの検分を行った。かど番の渡辺だが、これまで7番勝負で4連敗はない。唯一3連敗した08年の第21期竜王戦でも、この崖っぷちから羽生善治九段相手に4連勝。タイトル戦史上初の大逆転勝ちを演じている。底力は侮れない。
6日の第46期棋王戦5番勝負第1局(静岡県焼津市「焼津グランドホテル」)では永瀬拓矢王座(29)を下し、年明け5連敗の後、ようやく初白星を挙げた。浮上のきっかけにできるか。
対する王将戦初登場の藤井は、勝てばタイトルを奪取するとともに、19歳6カ月と史上最年少での5冠となる。いつものようにお茶を口に含んでから、飛車先の歩を突いた。
将棋界の5冠は過去、大山康晴十五世名人(故人)、中原誠十六世名人(引退)、羽生善治九段(51)の3人。直近では羽生が1993年(平5)8月に、最も若い22歳10カ月で達成しており、藤井5冠誕生ならこの記録を大幅に上回る。
今月3日の順位戦B級1組では阿久津主税八段(39)に快勝。名人戦挑戦権を争う1クラス上のA級昇級まであと1勝としている。勢いに乗って、一気に決めたい。
対局は12日までの2日制。持ち時間は各8時間。2日間とも昼食休憩は午後0時30分から1時間。午前10時30分と午後3時におやつが出される。初日は午後6時を過ぎた時点で、手番の対局者が封じ手を行う。

