立憲民主党の蓮舫氏は25日午前の参院予算委員会で新型コロナウイルスの3回目ワクチン接種の遅れなどについて岸田文雄首相を追及し、「ワクチン接種が遅いって、総理はよく言うんですけど、それは菅前総理が悪いんですか? それは失礼だと思いますよ。少なくともワクチン接種、菅総理は頑張りました」と、菅義偉前首相を持ち上げて再評価した。

菅前首相は昨年、「1日100万回」の目標を達成するなど、ワクチン接種を推進したが、蓮舫氏は国会質疑で菅前首相ら政府のコロナ対策を追及する急先鋒(せんぽう)役だった。岸田政権のコロナ対策の遅れが相次ぐ中で、岸田首相に対する評価は、ついに菅前首相に逆転されたようだ。

また岸田首相の肝いりで感染症危機に対応する司令塔機能を設置するとしているが、設置時期は6月以降とされ、遅れが指摘されている。「今は具体的な対応が求められている。今求められているのは組織論ではない。議論をし、検討を続けていきたい」などと主張した岸田首相に対して蓮舫氏は「聞く力じゃなくて、聞き流す力じゃないですか」と、岸田首相が得意とする「聞く力」を皮肉った。