4日午後1時35分ごろ、京都市東山区祇園町北側の「よしもと祇園花月」から「電気配線から煙が出た」と119番があった。京都市消防局によると、観客や従業員、芸人約90人は全員避難した。救急搬送されたけが人はいなかった。

市消防局によると、何らかの原因で電気配線がショートし、火が出たという。その後、会館の1階に入る劇場に煙が充満し、スタッフらの誘導で観客らは避難した。30代女性がノドの痛みを訴え、20代女性が避難する際に転倒し、打撲などの症状を訴えたという。

煙が上がった当時、劇場では吉本新喜劇が上演中だった。近くの飲食店の女性は「消防車のサイレンにびっくりして外に出たら、劇場の外は避難した観客でいっぱいだった」と話した。

現場には、はしご車も出動した。消防車も含め13台が出動し、周辺は一時、騒然となった。

近所に住む男性は「芸人さんが舞台衣装のまま逃げていた」と話した。近くの飲食店の70代の女性によると7階建ての建物は「この会館は昔は映画館だった。築70年以上はたっている。こんな騒ぎは初めて」と驚いた様子で話した。

現場は京阪祇園四条駅から東約500メートルの、商店などが立ち並ぶ繁華街。