今年5月で開園100周年を迎える東京都内では唯一の区立遊園地の「あらかわ遊園」(荒川区西尾久)が21日、約3年5カ月ぶりにリニューアルオープンする。

幼児から小学生がターゲットの遊園地で、施設の老朽化や赤字運営の経営体質改善のため、約40億円を投入した再建工事のため、18年12月から休園していた。休園前の年間入場者数は40万人に届かず毎年約5000万円の赤字を区税で補てんする遊興施設だった。

最大の改良ポイントはシンボルにもなっている新しい観覧車。直径26メートル・ゴンドラ(4人乗り)20個を解体して新たに作りなおした。直径は12メートル長くなって38メートル・ゴンドラ(6人乗り)28個と増えた。園内全域のバリアフリーを意識しており、観覧車もかつてあった階段を排除してゴンドラ内も車イスでスムーズに入室でき、冷暖房も完備した。

区の施設のため担当部署は「こども家庭部荒川遊園課」で最高責任者野口正紀さん(51)の肩書は「課長」。コロナ禍のため、5月8日までの毎日と6月いっぱいまでの土日祝日は1000~1300人の完全予約制とした。野口課長は「目標は年間50万人。6月までの週末の予約は完売です」と手応えをつかんでいた。【寺沢卓】