将棋の最年少5冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が渡辺明棋王(名人=38)への挑戦権獲得を目指す、第48期棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定トーナメント3回戦が1日、大阪市の関西将棋会館で行われ、先手の藤井が久保利明九段(47)を83手で下し、同棋戦初のベスト8に進出した。

戦型は久保が得意とする「四間飛車」。終盤にリードを広げ、熱戦を制した藤井は「仕掛けられ、いい指し方が分からなくて、よくない手順を選んでしまったのかな」と反省。初のベスト8進出に「棋王戦ではなかなか上に進むことが出来なかったので、この機会をいかせるようにしたい」。

5冠を保持する藤井は本年度、叡王、棋聖と防衛を果たし、豊島将之九段(32)の挑戦を受ける、第63期王位戦7番勝負では3勝1敗と王手をかけている。棋王戦の挑戦権を獲得すれば、年度内6冠の可能性がある。次戦は豊島と阿久津主税八段の勝者と対戦する。【松浦隆司】