藤井聡太王位(竜王・叡王・王将・棋聖=20)が挑戦者の豊島将之九段(32)に3勝1敗とし、3連覇と20代初タイトル獲得まであと1勝とした将棋「お~いお茶杯第63期王位戦7番勝負第5局」(静岡県牧之原市「平田寺」)は5日午後6時、60手目を後手の藤井が封じて2日制の初日を終えた。立会人の青野照市九段(69)が封じ手の時刻になったと告げると、すぐに「封じます」と返した。

特別協賛する「伊藤園」の工場と研究所がある全国有数のお茶どころ、牧之原市で初めて行われたタイトル戦。角換わり腰掛け銀から、局面は穏やかに進んだ。初日の終了時点で、陣形が左右に開いた先手に対し、後手は攻防ともに神経を使って考えなければいけない展開になっている。

このまま穏やかに進行するか、どこで一転激しい戦いとなるか。決着の2日目は6日午前9時、封じ手開封後、再開される。