山際大志郎経済再生相が3日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の教団トップの韓鶴子総裁と対面で接触していたことを明らかにした。山際氏は閣議後の会見で、2018年に旧統一教会が主催した会合に出席し、教団側がウェブサイトに掲載していた写真と自身の記憶が合致したと説明。山際氏は「宴会場のような会場で一言二言は言ったかもしれないが、やりとりをしたということではない」と釈明した。

山際氏は、これまでに同会合への出席は明らかにしていたが、韓総裁と対面していた事実については初めて認め、「(教団とは)ニュートラルに付き合ってきた」とする一方で「(他のイベントにも)出席した可能性はあると思う」としている。山際氏の事務所には資料が残っていないとして「残念ながら、今出て来ているもの以上に記憶にはない」としているが、濃厚な接点がさらに浮上する懸念がある。

山際氏は、これまでも教団との接点について「報道を見る限り、出席したと考えるのが自然だと思う」などと指摘された後に事実関係を認めるケースが相次いでいる。9月30日に自民党が教団との接点に関する調査の追加発表を行ったが、山際氏が教団のイベント2件に出席していたことなどが含まれていなかった。

山際氏は「調べるには限界がある」などと消極的な姿勢で、今後も教団側との接点が判明する可能性がある。与党内からも批判が高まる。松野博一官房長官もこの日、「政治家の責任で適切に説明をすべきだ」と対応を求めた。

立憲民主党の泉健太代表は「瀬戸際大臣と言われるようですね。後出し大臣という印象。散々、周りから証拠を出して来て、初めて真実を明らかにする」などと批判した。その上で「おそらく本人は元もと、認識しているはず。お辞めいただくのが、ふさわしい」と辞職勧告を突きつけた。