ハロウィーン本番を迎えた10月31日、東京・渋谷では警視庁機動隊なども出動する中、若者を中心に仮装などを行って、盛り上がりを見せた。平日にもかかわらず午後5時ころから、渋谷駅前のスクランブル交差点を中心に混雑。警察車両の上からDJポリスが速やかな横断をマイクで呼びかけ、制服警官が黄色いロープを使って誘導した。

29日に韓国・ソウルの梨泰院で発生した、日本人女性2人を含む150人以上が死亡した雑踏事故の再発防止のため、渋谷センター街では歩道の中央部に警官が立ち、左右の人流を分けるように導き、左側通行でスムーズな歩行を促した。狭い路地では歩きを止めて記念撮影する場面も多かったが「そろそろやめて、移動しましょう」と声がけしていた。

人気アニメ「ワンピース」のルフィーやナミの仮装をした20代カップルは「ようやくコロナの制限が緩和されて、日常が戻ってきた。コスプレ好きには発表会」と笑顔。日本の大学院で学ぶ中国人留学生グループは「中国でも仮装しますが渋谷のように大規模ではないのでずっと来たかった。ソウルの事故もあったので『気をつけようね』と話していました」と牧師やゾンビ、幽霊に扮(ふん)するなど、外国人の姿も目立った。【寺沢卓、鎌田直秀】