岸田文雄首相は21日、衆院本会議で事実上の更迭とした寺田稔前総務相について立憲民主党の吉田晴美氏から「1カ月弱で毎週のように3人もの大臣を更迭。前代未聞のドミノ辞任という大失態であり、大臣辞任は永田町の風物詩。人を見る目がないのでは」などと指摘を受けた。

岸田氏は「昨日、本人から辞任の申し出があった。総理大臣と補正予算審議、(旧統一教会の)被害者救済新法、コロナ対応、当初予算編等の重要課題に答えを一つ一つ出すことを最優先とし、辞任を認めることにした」と答弁した。その上で「国会開会中に大臣が辞任する事態となったことは誠に遺憾であり、任命責任を重く受け止めている」とした。

また政府は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済を巡る新法の概要を18日に発表したが吉田氏は「専門の弁護士から、これでは被害者のほとんどは救済されないとの懸念が示されている。禁止される寄付の要件が厳しすぎる。マインドコントロール下での寄付が取り消し対象になる法案に改善すべき」などと指摘した。岸田氏は「各党からのご意見も参考にしつつ、法案化の作業を進める」としたが、実効性については言及しなかった。