昨年7月の初当選から1度も国会に登院していないNHK党のガーシー(東谷義和氏)参院議員(比例代表)について17日、同党の立花孝志党首は会見でガーシー氏が除名失職した場合に実業家のホリエモンこと堀江貴文氏の秘書を務める同党の斉藤健一郎副党首を繰り上げ候補に指名した。

21日の懲罰委員会(鈴木宗男委員長)を経て、ガーシー氏が除名となった場合、比例代表名簿順では、れいわ新選組の山本太郎代表と同姓同名でスカウトした山本太郎氏、同党黒川敦彦幹事長となるが、両氏を離党させ、資格を喪失させた上で3番手の斉藤氏を繰り上げ当選させる異例の構想をぶち上げた。同席した山本、黒川氏は立花構想を承諾し、立花氏は「本当にホリエモンの力が欲しい。堀江さんの知恵がないと、もっともっと日本が衰退する。堀江さんに、もっともっと国会に来てもらいたい」とラブコールを送った。

21日の懲罰委員会ではガーシー氏への処分が決定される見込みで立憲民主党や国民民主党などからは「一発除名」の意見が出されている。処分が決定すれば、22日にも参院本会議が召集され、採択される。国会議員の懲罰は重い順に除名、登院停止、議場での陳謝、戒告があり、除名は議員3分の2以上、それ以外は同半数以上の賛成によって可決する。今回は陳謝が有力視されているが、当該議員は登壇して陳謝を行うことが定められている。立花氏は「無理やり、帰って来いというつもりもないし、最終的には本人の判断に任せるしかない」とし、ガーシー氏が滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)から帰国する可能性は低い。欠席した場合は陳謝を拒否したものとして再度、懲罰委員会に付託され、除名処分が下される可能性が出てきた。