れいわ新選組の共同代表を務める櫛渕万里、大石晃子両衆院議員は28日、2023年度予算案が可決された衆院本会議での投票の際に、ゆっくりと歩いて時間を稼ぐ「牛歩戦術」で、反対の意を示した。

他の議員が投票を終えた後も投票を行わず、再三の投票要請にも従わなかった2人に、細田博之衆院議長が「1分以内に投票しなければ棄権と見なす」と最後通告。壇上に上がった大石氏は「この愚か者めが!」と叫んで反対票を事務方に渡したが、制限時間を超えていたとして「棄権」の扱いとなった。

大石氏は本会議後、自身のツイッターで「こんな予算を粛々と通すなど私には無理。牛歩はパフォーマンス?その通り。そこから始めるしかない」と、つぶやいた。また「自民の議員が『ガーシー以下だな!』とヤジ入れて来てたな。日本を米国の戦争に巻き込み、少子化を加速させるお前らは『ガーシー以下』どころの話じゃない。何度でも言う。この『愚か者めが!』」とも主張した。

「この愚か者めが」は、2010年、当時野党の自民党の新人議員だった丸川珠代元五輪相が、子ども手当導入をめぐる法案採決の際に、民主党政権に浴びせたフレーズで知られる。

れいわは同日、声明を発表。23年度予算案に反対した理由について「この予算案は『異次元の売国棄民予算』でしかないからだ」と訴え、本会議に先立つ衆院予算委員会で、予算案の対案となる「組み替え動議」を提出したものの否決されたことに触れ「今、政治がやらなければいけないことは、国民生活の底上げと経済再生である。つまり『あなたを守ること』。それが、本当の意味での『国を守ること』である」などと主張した。