立憲民主党の安住淳国対委員長は16日の代議士会で、高市早苗経済安全保障担当相が15日の参院予算委員会で、「政治的公平」に関する総務省の行政文書をめぐる質問に「私を信用できないなら、もう質問はなさらないでください」と、質疑を拒否するような答弁をしたことを疑問視した。

質問者は同党の杉尾秀哉参院議員。安住氏は「(高市氏の答弁は)憲政史上、例がない。こういう答弁は初めて聞いた。私どもも、どう反応していいか、ちょっと分からなかった」と、あきれたように述べた。高市氏について「ちょっと感情的になっている」とも指摘した。

その上で「都合の良いことはメールで出したり、事細かに覚えているので、院に言われれば(資料を)出しますと言う。肝心な部分は分からないというのはちょっと不思議な人。都合の良いことは忘れ、都合の良いことは克明に覚えているというのは、ちょっとないんじゃないかなと思う」と、批判した。

その上で、高市氏が、総務省が公表した行政文書にある自身に関する記載の内容を否定していることを念頭に「事実関係は、白か黒か、はっきりさせる段階に来ている」と述べ、高市氏に関する問題の事実関係解明を急ぐべきとの認識を示した。

高市氏は15日の参院予算委員会で、自身の説明を「根拠がない」「全く信用できない」と杉尾氏に指摘され「私の答弁が信用できないなら、もう質問なさらないでください」と捨てぜりふのように答弁し、自席に戻った。しかし、委員長は杉尾氏に質問を続けるよう指示。その後の質疑は通常通りに行われ、高市氏も答弁に立った。