WBC優勝の立役者の1人となった、村上宗隆(23)と同じ名前の「宗隆(そうりゅう)寺」(川崎市高津区)では22日、御朱印を求めるファンが相次いで訪れ、長蛇の列ができた。寺では、世界一となった侍ジャパンの優勝と村上の活躍を受け、新たな御朱印や記念スタンプの作製の検討を始めた。

宗隆寺の住職によると、この日は3人がかりで100枚以上の御朱印を書いた。列が伸び、1時間近く列に並んでいた人もいるという。住職は「それだけ村上選手が愛されているということ。(ファンは)長時間並んでも誰も文句を言う人がいない。皆さんうれしそうに持って行ってくださる。私たちは村上選手を応援する人たちを応援したい」と話した。村上の活躍については「他人の気がしなくなってきて、勝手ですが、甥っ子のように思えてきました。土壇場で打ってくれて本当によかった」と笑った。

東京都調布市に住むヤクルトファンの40代女性は不振だった村上を思い、準決勝の前日20日にも寺に足を運んでいた。宗隆寺の御利益か、村上は準決勝でサヨナラ適時打、決勝で同点弾を放った。女性は「お礼参りに来ました」と笑顔。横浜市都筑区の女子高校生、天田桂菜さん(16)は御朱印のコレクションをしている。天田さんは「WBCを見て野球のファンになりました」とほほ笑んだ。【沢田直人】